超現代語訳
川上村の吉野林業を学ぶ
これからの時代に活かせることを、
川上村と吉野林業の歴史に学びます。
- HOME
- >
- 超現代語訳 川上村の吉野林業を学ぶ
2020.07.15
■「吉野林業全書」に学ぶ⑰ 杉・桧種子生産の方法
「杉」については、鱗求(イガ)の口が開いて、種子が下に落ちかけた時に、その枝を逆手に持って桶の中で振ると、種子は全て桶の中に落ちる。
それを「籾篩(もみふるい)」を使って、イガの殻やゴミを取り除く。
次に、これを「むしろ(ござ)」に移して広げ、一日良く乾燥した後、湿気を含まないように、「渋張籠」または「渋紙袋」に入れて、翌年の3月下旬から4月上旬まで貯蔵しておく。
「桧」についても「杉」と同様で良いが、種子が少量しか落ちない場合は、枝からイガをはずして「むしろ」の上でさらに乾燥し、手で揉むか、足で踏んで種子を収穫する。
参照:「吉野林業全書」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
川上産優良種苗生産事業として、現在も種子採取から、実生苗による植林を行っています。
しかし、異常気象によるものなのか、種子採取がまったくできない年もあったり、植え付けた苗は鹿等の獣害に悩ませられたりと、なかなか難しいものです。