超現代語訳

川上村の吉野林業を学ぶ

これからの時代に活かせることを、
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2020.06.10

■「川上村史 通史編」に学ぶ㉓ 土倉庄三郎の吉野林業全書

「土倉庄三郎」の名声は年ごとに高まり、全国からその山林経営の実態を見聞しようとする人々は増加の一途をたどります。こうした時勢を察して、「庄三郎」は父祖伝来の造林技術の上に、自らの考究研鑚を重ね工夫を加えます。

その成果を世に問うため、明治31年(1898年)に『吉野林業全書』を刊行したのです。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
同書の巻頭には、「山縣有朋」「品川弥二郎」をはじめ御料林局長「岩村通俊」、奈良県知事「水野寅次郎」の題字・序文があり、林業博士「中村弥六」校閲、「土倉庄三郎」校閲、「伊藤庄一郎」賛助の後に、「森庄一郎」著と記されています。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
「森庄一郎」は川上村「北和田」の人で、家業は酒小売と日用品雑貨を扱っていましたが、明治17年から土倉家に出入りし、「庄三郎」が在宅の時は書記の仕事、外出時には随行をしていました。「吉野林業全書」の校閲は「庄三郎」となっていますが、実は「庄三郎」が口述し、「森庄一郎」が筆記して文章を整え、「中村芳水」が毛筆で版下清書したものと考えられています。

特に伝わりにくい技術的な面は、画工「小林芳崖」に画を描かせ、「田無瀬芳嶺」が彫刻するという凝りようで、九十五図で具体的に示し、文章と描写画が評判となりました。
川上村の吉野林業と土倉庄三郎
参照:「川上村史 通史編」歴史編第十二章 土倉庄三郎抄伝

 

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出版費用は約5,000円(現代の価値で5千万円以上)だったようですが、増刷分も含め、大部分を各府県の山林関係者に贈呈したそうです。

今日でも絶賛される、全国の林業家のバイブルですが、「庄三郎」が心血を注いだ「吉野林業の森」とともに、しっかり形となって残されています。


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